ホーム > 裁判資料 > ハイスコアガール事件

ハイスコアガール事件

Wikipedia【画像】ハイスコアガール事件が突き付ける課題とその克服ハイスコアガール事件が突き付ける課題とその克服「憲法の現在」第68回 表現の自由と著作権著作権法における二次利用の合法的解釈の可能性と限界知財専門家らが刑事手続きに反対声明「侵害が明らかではなく、表現活動に委縮も」スク・エニ、SNKプレイモアを提訴「ハイスコアガール」休載スク・エニ告訴でSNKプレイモアが説明著作権侵害問題でスク・エニがコメントスク・エニとSNKプレイモアが和解刑事手続を反対する声明文を法学者ら26人が発表法学者の声明文

タイムライン

2015年08月26日:和解成立

2015年03月16日:SNKが提訴

2014年12月22日:法学者が声明文

2014年11月17日:書類送検

2014年10月08日:スクエニが提訴

2014年08月05日:家宅捜索

2014年05月??日:告訴

ハイスコアガール事件の教訓が生かされていない件

で、今日お話ししたい内容なんですが「今回の私のガサ入れはヤリ過ぎなんじゃないのか?」というお話です。

なぜそう思ったかというと「ハイスコアガール事件」を調べててそう思ったんです。ハイスコアガール事件というのは、スクウェア・エニックスが出版した「ハイスコアガール」という漫画の中に自社が権利を持つゲームのキャラクターが使用されていたということを理由にSNKプレイモアが大阪府警に刑事告発をした結果、スクウェア・エニックスの本社と作者の自宅に家宅捜索、強制捜査を行った事件です。

しかし、これはやりすぎだということで、あちこちから批判を受け、法律やマンガにたずさわる研究者・実務家ら27人の連名からなる反対声明文が出される騒動になりました。その反対声明文の内容を要約すると次のようになります。

著作権侵害の成否が明らかではない事案について刑事手続が進められることに反対する。その理由として、ハイスコアガール内でのゲームのキャラクターの利用態様については、適法な引用に該当する可能性がある。著作権を巡る紛争では侵害の成否が微妙な事案が多い。最終的に無罪とする判決が確定したWinny事件のようなケースもある。著作権侵害に係る刑事罰・刑事手続は典型的な海賊版、つまり「デッドコピー」のような明らかな著作権侵害のみに適用すべき。本件のように著作権侵害の成否が明らかではない事案について、強制捜査や公訴の提起等の刑事手続が進められることは、今後の漫画・アニメ・ゲーム・小説・映画等、あらゆる表現活動に対して重大な委縮効果をもたらし、憲法の保障する「表現の自由」に抵触し、著作権法の目的である「文化の発展」を阻害することとなりかねない。従って、著作権侵害に係る刑事手続の運用、刑事罰の適用に対しては謙抑的かつ慎重であるべきことが強く求められる。以上のことから、本件のように著作権侵害の成否が明らかではない事案について刑事手続が進められることに反対する。

という感じです。これは今回の私のガサ入れにも当てはまると思います。

つまり、私が過去に作った動画は、その利用態様については、適法な引用に該当する可能性があり、それゆえ侵害の成否が微妙」であり、典型的な海賊版、つまり「デッドコピー」でないことは明らかであり、私の動画のように著作権侵害の成否が明らかではない事案について強制捜査や公訴の提起等の刑事手続が進められることは、今後の漫画・アニメ・ゲーム・小説・映画等、あらゆる表現活動に対して重大な委縮効果をもたらし、憲法の保障する「表現の自由」に抵触し、著作権法の目的である「文化の発展」を阻害することとなりかねないです。つまり今回の私のガサ入れは映画業界だけではなく、漫画・アニメ・ゲーム・小説などの幅広い業界に多大なる影響をもたらす可能性が高い。従って、著作権侵害に係る刑事手続の運用、刑事罰の適用に対しては、謙抑的かつ慎重であるべきことが強く求められる。以上のことから、私が過去に作った動画のように、著作権侵害の成否が明らかではない事案について、刑事手続が進められることに反対する。

という感じです。

さらに言わせてもらうと、私の動画はハイスコアガールよりも事件性が低いということです。商業的であるかどうかとか、スケール感とかもそうですし、さらに私の場合はYouTubeにしかアップロードしていません。つまり私の動画はYouTubeのコンテンツIDというシステムにより、権利者のコントロール下にあります。コンテンツIDが使用できる権利者は、その気になればブロックして非公開の状態にすることもできますし、マネタイズを選択して広告収入を受け取ることも可能なのです。

しかも、2013年3月に「文化審議会 著作権分科会 法制問題小委員会」が取りまとめた「パロディワーキングチーム報告書」によると、著作権者による明示の許諾がなくても、著作物の利用の実態からみて一定の合理的な範囲で『黙示の許諾を広く認める』という指針を表明してます。

さらに言わせてもらうと、私は一度もDCMAに対して異議申し立てをしたことがないのです。しかもその後の動画の中で映画関係者に対して謝罪もしてますし、今後一切ファスト映画を作らないという意思を示してるのです。

これのどこに事件性があるのでしょうか?少なくともハイスコアガール事件よりもかなり事件性が低いと思います。いや、事件性はゼロだと私は思ってる。

こんな事がまかり通る社会というのは、とても健全な社会とはいえないし、健全な国家とはいえません。今回のように「表現の自由」を委縮させる行為は、民主国家の根幹を揺るがしかねない危険な行為です。

なのでこういったことは、100歩譲って民事訴訟でやるべきです。民事訴訟という形で裁判所で議論を詰めるべきなのです。

今回の「ファスト映画事件」の一番の問題は、まともな議論が行われていないことです。一見議論をしているように見せかけて、実は信仰や願望を垂れ流しているだけというのはひどく滑稽です。野球に例えるなら、試合をしてると見せかけて、実際はお互い選手宣誓しあってるだけという状況です。感動的な選手宣誓を大きな声ですれば、それがそのまま事実となり、自分たちの勝利につながると素朴に信じているのです。

さらに困ったことに、この野球にはジャッジがいません。いるのは観衆だけです。これらの観衆は、より自分たちに都合のいい選手宣誓をした方を勝者にしようとします。選手は野球もせず、ただ選手宣誓しているだけなのに、どうやって勝者を決めるというのでしょうか?

答えは簡単です。気に食わないヤツを権力でボッコボコにするのです。殺してしまえば「死人に口無し」というわけです。犯罪者のレッテルを貼って社会的に抹殺するのも同じです。そうすれば、自動的にもう一方が不戦勝となります。まるで野球をしないで場外乱闘をしてるようなものです。

「野球しろよお前ら!」とツッコミをいれる人は一人もいません。歴史上初めてツッコミを入れた人は、慶応義塾大学の田中辰夫教授だけですが、その声はあまりにも小さいので、今もネットの世界でこの乱闘騒ぎは続いています。

ちなみに田中辰夫教授なんですが「ファスト映画の逮捕は悪手である」という記事を、かなり早い段階で書かれていらっしゃいます。私が今回のガサ入れと同時に身柄を持っていかれなかったのは、もしかしたら、田中教授のおかげかもしれません。この場をお借りしてお礼を申し上げます。どうもありがとうございました。

ちなみに、ハイスコアガール事件ですが、2014年08月05日に家宅捜索を受けた一年後の2015年8月26日に和解が成立して、SNKプレイモア側が刑事告訴を取り下げました。めでたし、めでたし。

■■■■

●●●●

●●●●

●●●●

●●●●

●●●●

YouTubeTwitternoteInstagramTikTokニコニコ
(C)2022 みんなの行政地図